[シリーズの謎が]クローバー・フィールド パラドックス[ついに判明!] ネタバレ 感想
あらすじ
J・J・エイブラムス製作による「クローバーフィールド HAKAISHA」「10 クローバーフィールド・レーン」に続く「クローバーフィールド」シリーズの第3弾で、Netflixオリジナル映画として世界配信。エネルギー資源の枯渇が深刻化した近未来。各国の科学者たちが国際宇宙ステーションに集い、エネルギー危機を解決する新技術の実験に取り組んでいた。しかし、実験中のある事故により次元のずれが生じ、不可解な現象が次々と発生。科学者たちは異次元の恐ろしい現実を目の当たりにする。出演は「美女と野獣」のググ・バサ=ロー、「グローリー 明日への行進」のデビッド・オイェロウォ、「ラッシュ プライドと友情」のダニエル・ブリュールら。(映画.comより)
予告
65点
クローバー・フィールドシリーズで監督のやりたいことが読めてきた一作
前作の『10 クローバーフィールド・レーン』では「え?まさかの密室ミステリー!?」と『HAKASHA』の続編としながらも全く毛色の異なる作品に驚きつつも、わりとよく出来ててそれなりに楽しめたんですよね。
そんで今作の『パラドックス』では宇宙空間を舞台にしたSFというまた更に違うジャンルに突撃した作品になっておるのですよ。
HAKAISHAではパニック怪獣もの、フィールドレーンでは密室もの、そして今作のパラドックスではSFものと・・・同じ世界観を共有してはいるものの全く違うクローバー・フィールドシリーズはそれぞれジャンルが独立した作品になってるんですよね。
ここから推測するにこのシリーズ・・・「全ジャンルを総なめにしよう」って腹づもりなんじゃなかろうか?
とま~それっぽいことを言ってみたものの今作は、前二作に比べると正直惰性感は否めません。
ただつまらないかって言われるとそんなことはなく、惰性で見た割には楽しめたって感じなんですよね。
ザックリとストーリー紹介
・世界各国の科学者が国際宇宙ステーションで地球のエネルギー枯渇問題の解決に勤しんでいた。
・もっとも可能性の高い方法として『シェパード粒子加速器』を稼働させることだった。
・長らく停滞していたシェパード粒子加速器稼働計画だったが、ひょんなことから稼働実験に成功。
・しかしその反動によりクルーの宇宙ステーションは地球を見失ってしまう。
・更にクルーの身に怪奇現象が起きたり、正体不明のニーナと呼ばれる女性が宇宙ステーションで発見される。
・その正体はシェパード粒子加速器の稼働による多次元への干渉による弊害だった。
・一人また一人次元の歪みに殺されていく一方で、地球を発見するがその地球は自分たちの次元のものではなかった。
・自分のいた地球ではちょっとしたミスから、我が子をなくしたトラウマをかかえるエヴァは、一時はこの次元の地球に残ろうとするが地球に帰ることを決意。
・一方でミーナは自分の次元の地球を救うためにシェパード粒子加速器の強奪をしようと決意。
・だがエヴァに宇宙の彼方にぶっ飛ばされ、生き残ったエヴァはこの次元の自分に同じ過ちを侵さないようメッセージを残してエルンストと宇宙ステーションを脱出。
・地球へと帰れることを夫のマイケルに話すも「帰ってきてはダメだ!」と言われるが、すでに脱出ポッドは地球へとついていた。
・そこで雲を突き破るほどの怪物がカットインしてEND
1作目と2作目の答え合わせ
シリーズを見てきた人なら開始数分で展開というか答えを察するんじゃないですかね。
改めて答えを書くと、1作目と2作目に出てくるエイリアンの正体は、資源が枯渇仕掛けている人類救済のために制作された『シェパード粒子加速器』なる機械(無尽蔵にエネルギーを生み出せる)のせいでした。
ようはシェパードを起動したせいで時空が歪み、別次元の存在を呼び寄せ、他の時間軸の地球にも影響を与えてしまったわけです。
だから1作目や2作目よりも未来の話である3作目なのに過去にも影響を及ぼしてるわけですね。
ココらへんは怪物のオリジンを描いてるのに未来ってのは少し面白いところですね!
本編はよくあるSFホラーもの
さてそんな3作目である今作だが、ぶっちゃけ新鮮味はないっす。
全2作では怪物がいつでるのか?どんなタイミングで出るのか?って期待してみるからワクワクできたんだけど、今作は2作目同様にラストにしか出てきません、それも一瞬だけ。
2作目は引っ張って引っ張って出すやり方に若干のあざとさを感じながらも密室が楽しめたので良かったんですよ。
でもそれを3作目でもやられちゃうと流石に「またかーい」となりますよね。
なので今作のお話のメインはシェパードの稼働による時空の歪み殺人事件?がメインなんですな。
あとね~、パラドクスもののお約束もないわけではないんだけど、、、あまり深く追求されないというかサッパリしちゃってるんですよね、悪く言えば雑。
登場人物の困惑と事件究明がパラドクスものの醍醐味だと僕は思っているんだけども、、、ま~みんな無駄に呑込みだけはいいもんだからあんまり未知との遭遇に動じてません。
だもんだからいつどこで襲われるかもわからんのに単独行動はするし、殺人的なパラドクス現象に対する考察や対策を練らないんです(作戦練ってなんとかなるもんかはわからないけど、対策くらい考えようか)
深く考えなければそれなりに楽しい
(俺の腕(´・ω・`)が・・・ってなってるマンディに萌えます。)
文句ばっかり言ってるようだけど別につまらない作品ってわけでもないんですよね、ただ味の薄いガムってだけで。
SF、パニック、パラドクスものに飢えてるのならそれとなく楽します。
地味にチャン・ツィイー(相変わらず綺麗だなこの人)出てるんでキャストも花があってオジサン世代にはよろしい。
ただなんで中国語ずっと喋ってる意味わからんですが、、、人類を救うクルーに抜擢されてるのなら映画くらい話せそうなものだが。
あと技術屋のマンデイが超いいキャラ!
時空の歪みによって腕もげたんだけど、、、「痛くないの?」と聞かれて「いや全然痛くはないんだ、でも心は痛いよ」と答えてて深くにも笑っちゃいました。
なのでマンディがやられる時は頼むからなんかの間違いで生き残ってくれ・・・と願わずに要られませんでしたよ。
まとめ
この作品実は制作費の問題で劇場公開がなくなってるんですよね。
そこから妄想するに実はもっと煮詰めた作品だったのかもしれません。
本編見ててもなんか色々と足りてなかったり釈然としないのを感じますしね。
とはいえさらなる続編も作られ公開されるようだし(『オーバーロード』という作品らしい)ここまでシリーズを追ってきた身としては『オーバーロード』もなんだかんだ楽しみにはしています。
一番最初の作品、モンスター・パニックものでは上位に入る秀作。
問題はカメラ酔いする人は見た後に屍になること。
個人的には好きな密室もの、ラストの展開は大好物。
これの正統続編をください。
最近のコメント