[ポール・バーホーベン]スターシップトゥルーパーズ ネタバレ 感想 [特集3]

スターシップ・トゥルーパーズ [Blu-ray]

あらすじ

未来の宇宙を舞台に、異星の昆虫型生物と若き兵士たちの死闘を描いたSF戦争アクション大作。米SF界の第ひとり者ロバート・A・ハインラインによる名作『宇宙の戦士』(邦訳・ハヤカワSF文庫)の映画化。監督には「ロボコップ」「トータル・リコール」「ショーガール」のポール・ヴァーホーヴェンがあたった。スタッフには、脚本のエド・ニューマイヤー、撮影のヨスト・ヴァカーノ、音楽のベイジル・ポールドゥーリス、視覚効果のフィル・ティペット、製作のジョン・デイヴィソン、アラン・マーシャル(「氷の微笑」「ショーガール」)と「ロボコップ」の主要スタッフが再集合。美術のアラン・キャメロン、編集のマーク・ゴールドブラット(キャロライン・ロスと共同)、衣裳のエレン・ミロジニックは「ショーガール」に続く参加。特殊メイクアップは「エルム街の悪夢」シリーズ、「ヘルレイザー4」などのケヴィン・イエーガー。スペースシップ視覚効果はスコット・E・アンダーソン。特殊効果は「ブロークン・アロー」のジョン・リチャードソン。主演はオーディションで選ばれた新鋭キャスパー・ヴァン・ディーン(「傷心 ジェームズ・ディーン愛の伝説」)。共演は「JM」のディナ・メイヤー、新人のデニース・リチャーズ、「コンタクト」のジェイク・ビジー、『天才少年ドギー・ハウザー』のニール・パトリック・ハリス、「ショーシャンクの空に」のクランシー・ブラウン、「トータル・リコール」のマイケル・アイアンサイドほか。(映画.comより)

予告

 

100点

友情と虫時々ビッチ

いくつもシリーズ化されている濃ゆいファンの多い作品です。

映画を観たこと無くても名前を知ってるって人も多いのではないでしょうか?

この作品は社会風刺(ブラックジョーク風)、エロ、グロ、ビッチとバーホーベンの全てが詰まってるような作品でして・・・

この作品を観ずにバーホーベンを語れないと言ってもいいでしょう。

またそんなB級まっしぐらな中にもキッチリと友情や感動を盛り込んでいるので意外と泣かせてくるんですよねこれが。

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ザックリとストーリー紹介

・お坊ちゃまのボンボンであるジョニー・リコは恋人のカルメンにぞっこん

・そんなカルメンが軍隊に行くというもんだから、リコも親の反対を押し切り友達のカールや自分を好いてくれているディジーと共に軍隊へ入隊

・歩兵部隊に勤務することになったリコは厳しい訓練の中、部隊長になるが模擬訓練で死人を出してしまう

・除隊することになったリコだが故郷はバグたちに壊滅させられ、復讐心から軍に戻る

・仲間と無事に訓練を終え実践に投入れるが、情報部のミスにより多くの仲間を失いリコもまた瀕死の重傷をおう

・傷が癒えたリコは、残った仲間であるエースとデイジーと共に高校の教師がリーダーの部隊に配属される

・そこで再度侵攻作戦を再開するが、バグの中にはブレインと呼ばれる思考能力をもった種がいるのがわかる

・ブレインを捕まえるためにリコは隊長となり先陣を切っていく

・ブレインを捕まえた人類はバグへと反撃を開始していくEND

ちなみに今回のザックリはだいぶザックリです。

しかも文章で読むと妙に真面目な映画にみえちゃいますね。

皮肉たっぷりのユーモアが炸裂

戦争について熱く議論する奴らやジェンダーの公平性を熱心に語る人間を小馬鹿にした演出が数多く登場するんですけど、どれも思わずクスッと笑うか、苦笑いになるようなものばかりなんですよね。

・子供に銃や弾を軍人が配る

・牛の惨殺は映さないけど人間のはバンバン映す

・もはやファンタジーと呼べるほどの男女平等

上に上げたのほんの一部で細かい部分でも、かなり洒落がきいたブラックジョークが多いです。

人によって好き嫌いは別れるだろうけど、僕はどれもこれもクリティカルヒットでした。

こういうブラックジョークって大好きなんですよね~。

不思議な爽快感というかやってやった感というか。

う~ん、例えるなら・・・

「悪の教典」を観て「こんなの酷すぎる!」って泣きながらのたまう人に「マーターズ」とか「ファニー・ゲーム」を観せて更に青ざめる姿を眺める気分。

っていうんですかね?

そういった「イタズラ精神」を満たしてくれるバーホーベン監督が僕は大好きです。

ていうか本来ならバカバカしい演出を真面目に撮っちゃう監督全般が好き(´∀`)

漢の友情に目頭が熱くなる

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(たわしヘッドのエース君は超癒やしキャラだった)

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(こういう熱い一体感たまらないよね)

基本的にこの映画は一人を除いていいやつしか出てこないです。

歩兵部隊のトレーニング時代は高校生の部活的なノリで友情を育み、模擬実践で挫折を味わう。

そして挫折から救ってくれるのは頼れる教官だったり、苦楽をともにした部隊なわけです。

その大事な仲間がザルすぎる上層部の作戦であっさりとバグにやられちゃうのがまたニクイわけですよ。

しかもやられ方がバーホーベンクオリティというかで容赦が無いですからね~。

今でこそ平気で観れるけども当時はかなーりショッキングだった記憶があります。

リコの成長にほっこり

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(鞭打ち刑って細胞が自ら死を望むほどの痛みらしい)

ただのボンボンだったリコが仲間の死や両親の死を経験してどんどん成長していく過程が気持ちよかったです。

ボンボンで軍隊に入る理由が彼女の為とかってもう好きになる要素はないのに、気づいたら応援してるんですよね。

特にカルメンがバグに攫われた時の作戦遂行を優先する決断を瞬時にこなしたのは「よくぞ成長した」って誰もが思ったんじゃないでしょうか。

まあ、もっともあの後カールのテレパシーで結局カルメンを救いに行っちゃうんですけどね。

あれが情から行った行動ならリコ株も崩壊してたところでしたよ。

カルメンはビッチなのか!?

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(バグの解剖の授業でオエってるカルメンちゃん)

スターシップ・トゥルーパーズの魅力なんてもう色んな人が語り尽くしていて、ぶっちゃけ僕も例に漏れずおんなじよーな感想です。

大体この映画が好きな人は、他のバーホーベン作品も大抵好きでしょうし、感性も似てるんじゃないんですかね。

なのでここからはスターシップ・トゥルーパーズの良くも悪くもずば抜けたインパクトを残したカルメンに焦点を当ててみようかな~って思います。

 

さてカルメンは所謂八方美人で、いい男がいればスーとソッチの方に流れていっちゃいます。

でもそんなカルメンは・・・

本当にビッチなのか?

リコは心の底から愛していたのか?

他人を利用していたのか?

自己中心的な性格なのか?

ということで様々な角度からカルメンを分析して丸裸にしてやりましょうか(意味深)

カルメンはリコを愛していたのか?

これは多分本当だと思います。

いや、正確に言うならカルメンはリコを愛している自分を愛しているのでしょう。

僕も最初の方ではサクッと男を乗り越えちゃうもんだから、まるでリコを愛していないのかと思ったんですよ。

でも翌々考えてみると・・・

リコにわざわざお別れビデオを送ったり、リコの身を案じたり、再会を普通に喜んでる感じから、実はカルメンってただ承認欲求が強い女なのではないか!?

ということです。

つまり、彼女は他人に認められることで自己を肯定できるタイプなんだと思います。

リコを愛している自分が美しい。

リコを振ってしまう自分は悲劇のヒロイン。

そんな風に彼女の脳内では物語が繰り広げられていたのではないか?

そう思えてならないんですよね。

他人を利用していたのか?

答えはNOです。

っていうと「そんなわきゃあるかー!!」って怒号がすっ飛んできそう。

でもカルメンも本質的には「良い方の人間」だと思うんですよ。

ただ人より誰かを惹きつけるのが上手いだけで、「たまたま」みんながカルメンの為に尽くしちゃうんです。

もちろんカルメン自体も男を惹きつけるような立ち回りをしてるけど、それは決して打算計算してるわけではなく本能に近いものでやってるんでしょう。

つまりはなっから利用しようとしているのとは違うのです。

カルメンにとっての男とは?

彼女にとっての男は異質なほどに平等なんです。

端的に言えば彼女は誰のものでもないから、誰でも彼女と付き合うチャンスがある。

逆に言えばカルメンにとっては誰であっても自分にとってのベストには成り得ないんです。

彼女の心の中には常に「自分が一番」という思想があるのだから。

つまりカルメンにとっての男は、一種の着脱可能な装備品なのでしょう。

だからより良い装備品があれば交換するってだけです。

もちろん使い古した装備に愛着もあるわけから、外す際にも(捨てる)ちゃんと愛を持って捨てるいい子ちゃんなのです。

まとめるとカルメンはどんな女?

ズバリですね。

カルメンは自分が一番大事で自己中心的な人物だがビッチではない!

ということです。

カルメンの行動には他者への悪意はなくて、ただただ自分にとってベストと言える行いをしているだけなのです。

それはある意味では超自然的な考えではないでしょうか。

より安全でより強固なものに蔵を変えていくのって感情論を抜かせば生物の当然の行いですよね。

カルメンはそれを地で行っているだけなのでしょう。

まあ、そういう意味ではカルメンは感情のある人間よりもバグに近いのかもしれないですね。

まとめ

何か後半はカルメン特集になっちゃったけど(しかも超個人的主観の妄想)この映画の他の部分なんて語り尽くされてますからね。

個人的にはカルメンという存在は、この映画においての必要悪であり、清涼剤でもあるのかな~なんて思います。

だってカルメン以外の登場人物や描写ってリアルとあまりにもかけ離れてるじゃないですか。

良い奴しかいないし、みんな自己犠牲が当たり前だし・・・

でもそういった普段見れないものだからこそ、大きな感動やシニカルでシュールな笑いを提供してくれるのでしょう。

逆にカルメンのようなリアルでいそうで、いたら最悪だな~って思える存在がいるから、この映画は緊張感を保ててるんじゃないのかとも思うのです。

もしカルメンがいなければきっとストレス無く見れすぎて逆に物足りなかったりしたかもしれないですからね。

 

 

僕らの世代では刺激が強すぎる作品でした。

今観ても中々のものですけどね。

ただの恋愛物だと思ってみると痛い目をみる映画。

のりたまがあんまりにもビッチすぎるサマーに対して「この女ブッ・・・刺し身にしたいわあ~」とか言ってました。

MJがブスでビッチと罵られるサム・ライミバージョンのスパイダーマン。

個人的にはMJは全然ビッチではないと思うんだがな~。

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2 Responses to “[ポール・バーホーベン]スターシップトゥルーパーズ ネタバレ 感想 [特集3]”

  1. もぶ より:

    またまたこんにちわ。

    ゆでたまさんのカルメン批評に納得驚愕感無量です。
    確かにこの映画もう語り尽くされていますし、新たな着眼点ですね。(大抵の人はクソ女!の一言で片付けちゃいますし…)自分も目から鱗でしたよ。

    試写会でヒロインの評判が散々だったことに監督は首を捻ったそうです。(最初の戦闘でリコが戦死したと勘違いしたカルメンがその後早速パイロットの彼とベットインするカットシーンがあるのですが、そこでも少なくとも彼女は本気で悲しんでいる様子で慰めを必要としてる風でした)確かに氷の微笑など普段のバホベン作品でお馴染な、いかにも男を食う気ムンムンのジョロウグモタイプの悪女ヒロインとは一線を画してる気がしていたのですが、その違和感をゆでたまさんが上手く説明してくれた気がします。

    カルメンにとって男はパワードスーツなのですね。これからは実写版にはスーツが出てこないからクソ!っていう人にはちゃんと出てるよって反論することにします。

    実はオッドトーマスまだ未見なので今度借りてきます。
    ソマーズ監督も気に入った俳優でファミリーを結成するタイプですよね。GIジョーはハムナプトラ同窓会みたいになってましたし…

    スケルトンボディは血管とか内臓がむき出しのやつです。あれがイムホ様のミイラボディとダブるんです。
    両作のメイキング見るとどちらも同じような撮影法で(当たり前)3Dモデルとかも似てて、俳優のモーションキャプチャーの苦労話とか似たようなこと話してて印象に残ってます。
    インビジブルは良くも悪くも普通に面白い映画だと思いますし、何よりあのスケルトンボディの表現が(ショボいって言われますけど)今でも大好きで、なんだかんだ嫌いになれない映画です。

    • ゆでたま より:

      もぶさんこんにちは~!

      そんなに持ち上げられても何もでないですよ~(^^;)
      バーホーベンのビッチキャラは魅力的で惹きつけられるからつい深読みしたくなるんですよね。
      そういえば、ジョロウグモと聞いて「蜘蛛女」って映画を思い出しました。
      ゲイリー・オールドマン主演で女に振り回される話だけど、その女のインパクトときたら・・・
      まさい女帝そのもので度肝を抜かれた事を鮮烈に覚えてます。
      っとどんどん話がズレていきそうなのでこれくらいにしておきますね(^^;)

      カルメンのパワードスーツは秀逸な例えですね~。
      僕も今度こっそりそのネタ借りちゃいますね(^o^)

      オッド・トーマスはソマーズ作品の良さがキッチリ詰まってて、尚且つ大衆向けなのにちょいと捻ってあるんで楽しめると思います!
      そうですね~、個人的に同じメンツを使う監督さんは好きな監督さんが多い気がします。
      最近で言うとジェームズ・ガン監督が同じスタイルの撮影をしててお気に入りですね~。
      GIジョーのメンツはソマーズ監督の作品を追ってる人にはニヤリとできちゃいますよね(^^)

      あ~、そういうことですか!
      へ~、似た撮影方法だったんですか、こりゃ全然知らなかったのでありがたい情報です!
      インビジブル面白いですよね~。
      毒気はないけど素直に楽しめるいい作品だからそういった撮影話を知ると余計に思い入れも出ますよね。

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