神様メール ネタバレ 感想

あらすじ

「トト・ザ・ヒーロー」「八日目」などで知られるベルギーの異才ジャコ・バン・ドルマル監督が、前作「ミスター・ノーバディ」以来6年ぶりに手がけた監督第4作で、ベルギー・ブリュッセルの街に暮らす神様と、その娘が引き起こす騒動を描いたファンタジックコメディ。ブリュッセルの街に家族と一緒に暮らしている神様は、自分の部屋のパソコンで世界を管理し、面白半分で事故や災害を引き起こしている。そんな父に憤慨した10歳の娘エアは、それまで一歩も出たことがなかった街に出ることを決意。しかし、家出の前に立ち入りを禁じられている父の部屋に忍び込んでパソコンを触った彼女は、間違えて世界中の人々に死期を知らせるメールを送信してしまう。エアは人間たちを救済しようと街に繰り出し、そんな娘を追って神様も街に出るが……。(映画.comより)

予告

 

55点

おっさん化した神様

予告でガッツリ心を掴まれて観てきたんですけど・・・スッゲー微妙でした!

映像は綺麗だし手首ダンスは幻想的だしエアちゃんは可愛いです。

でもあんまりにも予定調和というか物語に抑揚がなくて退屈だったんですよね。

久しぶりにのりたまから観たいと言った映画だったけど案の定途中から夢の世界へと旅立って逝きましたよ。

あとほんわか系映画に見えてベッドシーンやヌードシーンが物語の途中で挟んできたのは意外でした。

まあ、爽やかというかそんなエグい感じではないんですけどね。

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ザックリとストーリー紹介

・ベルギーのブリュッセルに住んでる神様の娘のエアは親父に辟易していた。

・ある日親父のPC(世界を管理する端末)をいじって全世界の人々に余命を送り人間界に降りてくる

・親父もエアを追って人間界に降りてくる

・エアが兄貴(イエス)と同じように使徒集めを始める

・それぞれの使徒との出会い悩みを解決してあげて仲間にしていく

・使徒を全員集めたことにより奇跡がおき寿命メールは無効になる

・母ちゃん(女神)の力により世界がメルヘン化してEND

無能で性格の悪い神様が最高

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(この性格ワルソーな顔がたまらん、何となくロバート・イングランドに似てる気がする)

この映画の神様は世界の創造主でありながら特殊な能力がないんです。

PCを通さなきゃ何一つ現実世界では奇跡を起こせないという体たらくに加えアパート(天界)ではいつも飲んだくれの食っちゃ寝だし・・・

しかも人間界に降りていくにしても抜け穴(洗濯機)を使わないといけない上に人間界では完全にただのおっさん。

でもそんな神様にも数少ない人外の能力があって・・・

それは全人類の人生設定を覚えてるんですよ(しかも不幸とか人の弱みとかの設定ばかり)

詳しい説明とかないけどたまたま偶然遭遇した教会の神父の不幸設定を覚えてるから多分全人類の設定を覚えてるのでしょう。

それをネチネチチクチク嬉しそうに「お前が不幸なのはオレがそう設定したからなんだぞ^^」と本人に話している神様の姿が心底楽しそうで笑っちゃいました。

でも神様って案外こんな感じかもしれませんね。

実際現実ではどれだけ善行を働いた人でも不幸になったりするし努力が報われないこともあります。

よく「お天道様は見てるぞ」って言うけど、この映画を観てるとむしろ見てるんならなおたち悪いわって思ったり。

ぶっちゃけ使徒のグダグダな話をみてるよりも神様の珍道中の方がよっぽどおもしろかったです。

 

何となくワンオクの「皆無」って曲の歌詞とマッチする気がするから置いておきますね。

作詞作曲は神様です(嘘)

 

使徒のエピソードが微妙

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(ゴリラとの絡みを楽しみにしていたけど唐突過ぎてイマイチ)

オムニバス形式によって描かれる使徒たちとの話もぶっちゃけ退屈でした。

だって基本的に流れが全部一緒なんですもの。

「使徒たちがエアと出会う→エアの不思議な能力でお悩み解決」

この流れが何度も繰り返される上にどのエピソードも僕はノリきれない感じでした。

誰でも持ってそ~な悩みをエアが「おまいの中にはこんな音楽が聞こえてくるよ!」って言ってあげるだけでサラッと問題が解決してしまうから、正直観てて「だからなに?」ってしか思えなくてねえ・・・

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(この爺ちゃんとの出会いまではワクワクした、ちょっとだけイアン・マッケランに似てる気がする)

寿命設定がヌルい

寿命の設定がいくらなんでも大雑把なんじゃ?って思っちゃいましたね~。

寿命メールが来た後人々は時間が来ると「ファイナル・デスティネーション 」よろしくピタゴラ死していくんです。

でもそういった「絶対に回避できないもの」ほど回避したくなりません?

それが劇中にはないんですよね~。

みんな自分の運命を受け入れちゃってる感じなんです。

人間ってその程度で諦めるほど弱かったっけ?って思って観てる間ずっと悶々としてました。

もっとこー必死に抗ってる姿が観たかったですね。

 

また寿命が予め決まってるなら自殺をしたらどうなる?

って試したくなってきますよね。

実際劇中で色々試す奴が出てくるんだけど・・・

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(大怪我おってまで死ねないことを証明してくれる良キャラ)

でもね・・・正直言ってヌルいです。

彼が実際にやったのはどれも偶然が助けてくれそうな自殺方法なだけに納得出来ないんですよね。

どうせやるなら溶鉱炉に飛び込んでアイル・ビー・バックしてみるとか致死率100%の毒薬を飲んでみるとか普通に考えたら絶対にアウトな方法を試して欲しかったです。

 

まあ、ここらへんは突っ込んだらキリがないのはわかるんですけどね。

でも視聴者に突っ込ませた時点で負けなんじゃないの?とも思うわけで・・・

こういった部分が気にならない人ならもっと評価が高まる映画なんでしょうね。

まとめ

神様が清々しいまでにクズなのとベルギーの綺麗な町並みは良かったです。

あと変に途中から実は神様がこんなイタズラ好きなのには理由があって・・・なんてド定番がないのもいいとは思う。

しかしそれ以外がすこぶる微妙なので全体的には期待ハズレだったかなあ。

結局コメディをやりたかったのか人間賛歌的な事をやりたかったのかよくわからない中途半端な映画でした。

 

神様ってよりも死神に翻弄される話。

シリーズ化されまくってるけど何故か観たくなる映画。

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