[新生ジョーカーと]スーサイド・スクワッド ネタバレ 感想[DCエクステンデッド・ユニバース]
あらすじ
「バットマン」や「スーパーマン」などと同じDCコミックスに登場する悪役たちがチームを組んで戦う姿を描くアクション作品。バットマンをはじめとするヒーローたちによって投獄され、死刑や終身刑となった悪党たちが、減刑と引き換えに「スーサイド・スクワッド(自殺部隊)」の結成を強制され、危険なミッションに挑む。ウィル・スミスや「ウルフ・オブ・ウォールストリート」のマーゴット・ロビー、「ロボコップ」のジョエル・キナマンら豪華キャストが共演。バットマン最大の宿敵として知られ、これまでにジャック・ニコルソン、ヒース・レジャーが演じてきたジョーカーを、「ダラス・バイヤーズクラブ」でアカデミー賞を受賞したジャレッド・レトが新たに演じる。監督は「フューリー」のデビッド・エアー。(映画.comより)
予告
55点
媚びた作品では満たされない
今回は筋金入りのバットマンマニアの方と一緒に観てきました。
その人はのりたまの友人なんですけど・・・なんと全身にバットマンやハーレクインやDC関係のタトゥーをいれてらっしゃるようなガチのファンの方でして・・・
最初は面食らったものの見た目に反して陽気な人で映画を観るまでのティータイムの間、あーでもないこーでもないとDCやマーベルに関して語り合えて最高の時間を過ごせましたよ。
ブログをやってても思うけど趣味の合う人と語り合える時間は至福の一時ですね(´∀`*)
さてどうでもいい前置きはおいといて・・・「スーサイド・スクワッド」を観てきました。
ジャレッド・レトの新生ジョーカー、マーゴット・ロビーのハーレクイン、そしてスーパーマンやバットマンの世界観と共有しているDCエクステンデッド・ユニバースは凄くワクワクさせてくれました。
違う世界のヒーローやヴィランが絡みあうってのはやっぱり興奮できちゃいますね。
でも・・・
これだけ面白そうな要素が詰まってるのに何故どれも活かせないんだ!?
と言わざるえない内容でした。
正直ここ最近で一番がっかりした映画でしたよ。。。
目次
ザックリとストーリー紹介
・スーパーマン亡き後国はメタヒューマン(超人)の存在を知り、危機感を抱いていた
・そこでアマンダ・ウォーラーはヴィラン(悪人)の使って超人部隊を結成するよう国に進言
・エンチャントレスの能力を目の当たりにした政府は超人部隊の許可をだす
・アマンダはヴィラン達に減刑と引き換えに部隊を結成するように交渉
・その頃エンチャントレスはこっそり裏切り、自分の兄貴を現世に呼び寄せた(兄貴も化物)
・兄貴が大暴れしているのをみてアマンダは部隊を集結を呼びかける
・こうしてデッドショット率いるスーサイドスクワッドが集結
・エンチャントレスの創りだした化物をなぎ倒していくデッドショット達
・特殊部隊シールズと協力しながらエンチャントレスの元にたどり着くがエル・ディアブロが相討ちになってしまう
・圧倒的なエンチャントレスの力の前に屈服したようにみせたハーレクインが隙をみてエンチャントレスの心臓を奪取
・リックがエンチャントレスにトドメを刺すと体を乗っ取られていたジェーンが我に返る
・こうして世界は救われデッドショットたちは減刑と褒美をもらいまた刑務所へと戻っていった
・エンディング後アマンダとバットマンことブルース・ウェインが今後について話し合いEND
ハーレクインのビジュアルは素晴らしいが・・・
(このハンマー出番あったっけ?あと衣装を渡されるシーンで原作の衣装がチラッと出てくるので知ってる人はニヤリとできる)
作品が発表された時からいいな~とは思ってて記事にもしたのですが、実際動いてる所を見てもやっぱり良かったです。
ビジュアルに関しては本当に文句はないです。
でもただそれだけって感じですね。
原作や参考にしたと噂のゲーム版バットマンのハーレクインのような狂気やキュートさがないんです。
ハーレクインの可愛さってジョーカーに突き放されても突き放されても一方的な偏愛を向けている所だと思うんですよ。
それなのに映画では彼氏ラブなちょいワル女の子に成り下がっちゃってるんですよね。
何だか現代のティーン・エイジャーに好かれようとして狙いすぎた結果、毒にも薬にもならないクソッタレなキャラになっちまった・・・
ような気がするんですよね。
(マーゴット・ロビーは可愛いんですけどね~)
ジョーカーもハーレクインとのカップルも最低最悪
(ジャレッド・レトは悪く無いとは思うんです)
僕らがこの映画に求めているのは原作に忠実なキャラでもなければ商業目当ての子供にウケの良いキャラなんかじゃーないんです。
そもそもオリジナルだろうと原作に忠実だろうとそんなことは些細な問題・・・
それはジャック・ニコルソンとヒース・レジャーのジョーカーがバットマンファンに認められてる事からもわかりきっていることです。
僕らが求めてるものなんて実際単純なもので、「こいつぁ、やべぇぜ!」って心の底から思えるようなカリスマ的な魅力を持ったキャラなわけですよ。
なのにこの映画のジョーカーとハーレクインはハリボテの狂気を張り付けた、見た目だけのイカれカップルに成り下がってるんですよね。
(何処にでもいるちょっと調子乗ったカップルにしか思えない)
ジャレッド・レトのジョーカーの体にHAHAHAと書いてあるとか、額にDamagedって書いてあるだとか、成金趣味っぽい金ピカのスーツ着てることなんてどーだっていいんです。
問題はジャレッドのジョーカーには狂気を感じないってことなんですよね。
ていうかそもそもこの映画にジョーカーを出す必要性がないんですよね。
物語に直接関わってくるわけでもないし、バットマンとの絡みがあるわけでもないしね
まあ、だから出番をカットされたんだろうけど・・・(ジャレッド・レトはジョーカーの出番を大幅に減らされたと不満を言っていた)
出るにしてもDIOよろしく顔に影かけてハーレクインの回想に一瞬出るだけで十分だったと思います。
まるで燃えない脚本
(エンチャントレスがラスボスだなんて・・・予想外ではあるんですけどね)
序盤のヴィラン達の紹介までは良かったです。
一癖も二癖もあるような奴らで「あれ?言うほど悪くないじゃないか」なんて思ってました。
でもエンチャントレスが悪さし始めてからはもーうグッダグダ。
大体ね、デッドショット達の戦いの動機が不透明すぎる。
何かなし崩し的に「おれも戦うか」、「あ、おれもおれも」みたいな感じなんですよね(ダチョウ倶楽部かっての)
お話自体は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」に良く似てるんですよ。
ならず者たちがしゃーなしに手を組んで、一緒に行動してる内に友情が芽生えて・・・
ってまんま同じプロットなのにこっちは全然燃えませんでしたよ。
それもこれも映画内での行動時間がたった一日だからかもしれません。
たった一日一緒に行動したくらいで友情なんか芽生えないし熱い展開に持って行くには無理があるって話です。
盛り上がってるのは本人達だけで、観客はほっとんど置いてけぼりだったんですよね。
カタナもビジュアルはいいのに・・・
(魂を封じ込める刀、ソウルテイカーの設定を戦闘に活かすシーンがないのも寂しい)
まずなんでカタナは日本語喋ってるのだろうか。
演じてる福原カレンはバリバリのネイティブで英語を喋れるんだから英語で良かっただろうに・・・
「ウルヴァリン サムライ」でもそうだったけど、雰囲気に合わない日本語って急に現実に引き戻されたような気がして盛り下がるんですよね。
まあ、これは完全に日本人目線なので外人からすれば「ヤッパニホンッテクールヤナ」と思うのかもしれませんけど。
アクションに華がない
特殊能力を持っているのがエル・ディアブロだけだからしょうがないかもしれないけど(多分観てる人の殆どがエル・ディアブロの能力を見て「もうあいつ1人でいいんじゃないかな」って思ったはず)
全体的にメッチャ地味です。
基本的に銃をバンバンぶっ放すだけで個々の個性を活かした戦いなんてほっとんどないんですよね。
ハーレクインなんてただの精神科医なのに強い理由付けとかもないし・・・(ポイズンアイビーに体いじってもらったとかの一文があるだけでも違った)
それに敵をスーパーマンレベルの超人にしちゃったのも地味さ加減に拍車をかけちゃってます。
そんな奴相手に銃とバットとカタナとブーメランってギャグにしかなりませんよ。
終盤のエンチャントレスに「お前ら、ええかげんにせーや」って全員の武器を一斉に取り上げたシーンなんて笑う所なのかなって真剣に考えちゃいましたよ。
悪が悪を裁く爽快感がない
そもそも相手が宇宙人とか怪物のたぐいってのもよくない。
スーサイドスクワッドは悪人の集まりなわけで、僕が観たかったのは悪人ならではの情け容赦のない制裁なんです。
例えば相手がギャングとかのような「人間」だったなら悪い奴らを容赦なく裁くパニッシャー的な爽快感を味わえたはずなんです。
でも相手が人間でないと現実味がなくなり、悪人による悪人の制裁のカタルシスが失われちゃうと思うんですよ。
だって空想上の怪物相手では倫理観が働かないんですからね。
まあ、年齢指定がない時点でお察しではあったのでしょうけど・・・
まとめ
殆ど文句しか書いてないけど、DC映画自体にはまだ希望を持ってます。
なんたってベン・アフレックのバットマンは今年一番のハマり役ですから(無理やりな結論)
正直この映画に50点つけれたのは思った以上にバットマンの出番があったからってくらいベン・アフレックのバットマン好きなんですよね。
スーサイドスクワッドに関してほめられる所は、役者がみんなハマリ役でビジュアルがいい事くらいですかね。
特にカタナは日本人なのにあの豪華なメンツに混じっても全然負けてませんし(日本語喋らなければもっと良かった)
キャストは本当にハマり役なんだから続編には期待したいですね。
あ、ただウィル・スミスは何の役やってもウィル・スミスになるんで、こっそりデッドショットだけ次回はキャスト変えてくれないかな~なんて(ウィル・スミスファンの人ゴメンナサイ)
アーマードバットマンとガル・ガドットだけでも観る価値あります。
個人的には世間が言うほどひどい作品ではなかったかと・・・
巷ではスーサイドスクワッドはデッドプールに続く挑戦的な作品だなんて言われてるけど・・・
デッドプールの足元にも及びやしませんな。
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