ゴールデンボーイ ネタバレなし 感想
あらすじ
潜伏するナチ戦犯と、彼に接近して話を聞くうちにおのれの内部に巣食う邪悪さに目覚めていく少年の姿を描いたサスペンス。モダンホラーの巨頭スティーヴン・キングの『ゴールデンボーイ』(邦訳・新潮文庫)の映画化で、監督には「パブリック・アクセス」「ユージュアル・サスペクツ」のブライアン・シンガーがあたった。脚本は監督の学生時代からの親友であるブランドン・ボイスで本作がデビュー作。製作はシンガーと「ナチュラル・ボーン・キラーズ」のジェーン・ハンシャーとドン・マーフィ。撮影のニュートン・トーマス・シーゲル、音楽・編集のジョン・オットマン、衣裳のルイス・ミンゲンバックは「ユージュアル・サスペクツ」に続く参加。美術は「ブラックアウト」のリチャード・フーヴァー。出演は「17 セブンティーン」のブラッド・レンフロ、「リチャード3世」のイアン・マッケラン、「ポーリー」のブルース・デイヴィソン、「ハッピィブルー」のデイヴィッド・シュワイマー、「ラリー・フリント」のヤン・トリスカほか。(映画.comより)
80点
おじいちゃんと孫のほのぼの交流記(嘘)
スティーブン・キング原作映画の連続投下。
これも「痩せゆく男」と同じでなぜか定期的に観たくなるんです。
スティーブン・キング原作映画には不思議な魔力でもこもってるんですかね。
ただこっちは「痩せゆく男」と違ってホラーはホラーでもサスペンスホラーです。
ブライアン・シンガー監督の趣味全開
イアン・マッケランはゲイでブライアン・シンガー監督はバイということなので映画の中でも男の子のシャワーシーンが妙に長かったり女の子に極端に興味なかったりと監督の趣味がはいってそうな感じ。
でもだからといって気持ち悪い!ってわけでもないしむしろ自然というか恐怖を煽る演出として撮ってるだけに見える(見せてる?)
というか僕はゲイやバイの友達が多いので慣れてるのかこういう描写は全然気にならないですね~。
あとイアン・マッケランって結構好きな俳優なんですよ。
彼の若いころはこーいう同性愛は色んな意味で禁忌だったんだけど、そんな時代を生き延びて今堂々と同性愛宣言できるのは凄いな~と思う。
もちろんそれだけじゃなく演技力も確かで見る人を魅了してくれるぞい。
主導権の握り合いが面白い
最初こそはちょっとトチ狂った秀才の少年が老人の思い出したくない過去を根掘り葉掘り探りまくって虐待してるように見えるけど、触れてはいけないパンドラの箱を開けてしまった少年は更にトチ狂ってる老人の反撃にあう。
支配し支配され最後には・・・・ってな感じの映画です。
序盤こそはトッド(ブラッド・レンフロ)が主導権を握るんだけどドゥサンダー(イアン・マッケラン)が無理やりナチ時代の軍服を着せられ行進?を強要されるあたりから状況は変わってくる。
ちなみにその行進のシーンが結構インパクトあって、最初は嫌々やってる感じなんだけど徐々に動きがキビキビし始め最終的には顔の表情までもがナチ時代の「それ」みたくなる・・・
もう目つきが違うんだよね、ほのぼの余生を過ごしてたじいちゃんの目つきに闇というか冷酷さが宿る感じ。
いやー、俳優ってスゲー・・・(゚A゚;)って改めて思いましたね(小並感な感想)
人間の闇を描く作品としてはライト
予告や感想をみるとおっもーい話に見えるけど実はそうでもない。
歴史を知らなくてもグロが苦手でも問題なく見れると思うしそこまで後味も悪くない。
なぜなら基本的には少年の少年と老人の転げ落ちていくサスペンスがメインになっており、戦争の悲惨さや人間の根源的な邪悪さみたいなものはわりとライトに描かれている。
監督の力量不足か敢えてそうしなかったのか僕の脳みそが足りてないのかはわからないけどね。
ただ重い作品は観ると心がズーンと沈むからエンタメとしてはこれくらいでいいと思う。
そういったガチ目の重い話は数年に一作で十分ですからな。
まとめ
イアン・マッケランが大好きなので一人でも多くの人に観て欲しくてあえてネタバレ無しで感想を書きました。
ちなみにラストは小説とは違うので気になる人は小説も観てみるといいですよ!
個人的には映画くらいライトな感じがいいけど小説版は結構凄まじい終わり方してるので気になる方は是非。
小説貼っておきますね。
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