Netflixオリジナル映画『最悪の選択』ネタバレと感想

予告

90点

いやー、久しぶりにパワーのある映画を観てしまいました。

人は常に選択を迫られて生きていますよね。

例えば赤信号ギリギリの状態でアクセルを踏みこむか、ブレーキをかけるか。

そして選択をしたのならその結果を受け入れなくてはいけません。

それがどんなに過酷で残酷な結果だろうと・・・

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ザックリとストーリー紹介

・ヴォーンとマーカスは休暇を使ってスコットランドの奥深くの村に狩りに来ていた。

・村のバーでカーラとアイオナと知り合ったヴォーンとマーカスは楽しい一夜を過ごす。

・次の日仮にでかけた二人が鹿を見つけ、ヴォーンが引き金を引く。

・しかしその刹那、鹿は走り去り、猟銃の弾は子供の額に命中する。

・子供のもとへと走り寄る二人だったが、どうみても絶命している子供に打ちひしがれていると子供の父親と遭遇。

・必死に事故と釈明を続けるヴォーンを撃とうとする父親を反射的に射殺してしまうマーカス。

・二人は相談の末、遺体を埋めることにした。

・何食わぬ顔で村へと戻り、「明日すぐにここを発とう」と二人は決心して眠りにつく。

・翌日外が騒がしと思ったらマーカスの車を住民が囲いパンクさせていた。

・バレたのかと焦る二人だったが、実はカーラがマーカスに誘いを断られた腹いせに犯されたと嘘をついたためだった。

・車を修理するまで立ち往生せざるおえない二人に追い打ちをかけるがごとく、殺した親子が村の権力者ローガンの家族だと知る。

・会話の節々で嘘を露呈していくヴォーンとマーカスにローガンは疾走した家族の追跡に参加を強要。

・断れない二人は猟犬を用いて、事件の場所へと少しずつ近づいていく。

・ついに猟犬によって遺体は見つけられ、必死に逃げるヴォーンとマーカス。

・しかし逃げ切れずローガン達に捕まってしまう。

・『殺すか』『警察に突き出すか』で村人内でも意見が割れていく中、一つの結論を出す。

・それはヴォーンにマーカスを射殺させて、痛み分けをしようという提案だった。

・親友であり、尊敬できる相手であるマーカスを打てないヴォーンに業を煮やしたブライアンがヴォーンを撃とうとする

・追い詰められたヴォーンはマーカスの額をいぬき、虚ろな表情で妻の元へと帰る。

・無事生まれた我が子を抱くヴォーンだったがその目に生気はないEND

息が詰まりそうになる緊迫感

(個人的に凄い好きなシーン、緊迫感がヤバイんです)

子供を誤射ってしまうまではマーカス性格わっるいなーとか田舎町がバイオ4の村みたい!とかノンキな感じで観れる映画なんですよ。

ホラー映画にありがちな序盤から漂う不穏みたいなものってあるじゃないですか、あれがあんまりないんですよね。

静寂が心地よく、森綺麗だなーなんて思ってると誤射ったあとの空気の硬いこと硬いこと・・・。

交通事故を起こした後のヒヤリとした恐怖っていうんですかね?

真綿で首をじわりじわりと締め付けていく感じなんです。

しかもその緊迫感は誤射った後から一切途切れることなくエンドロールが流れるまで続くんですよね。

マーカスとヴォーンに感情移入するから自分が追い詰められてるのかと錯覚する

(ブライアンもいいキャラしてたな~、いつ銃ぶっ放されてもおかしくない感じがgood)

ヴォーンの子供への誤射もマーカスの父親に対する発泡も意図的な殺人とはいい難いです。

マーカスの行動はヴォーンが撃たれてしまうかもしれないという前提がありますからね。

ヴォーンは否応なく事件に巻き込まれ、マーカスは苦渋の決断の末に・・・。

仕方なかったんだ・・・って思うからこそ二人を応援したくなっちゃうんですよね。

だからマーカスとヴォーンが村人に追い詰められていくさまは、自分が追い詰められてるみたいで息が詰まりそうになるんですよね。

本当にマーカスとヴォーンは『最悪の選択』をしたのか?

選択を恐れるのは結果が伴うからです。

ましてやそれが自分にマイナスなことであれば余計に選択を渋るでしょう。

でもいずれは選択をしなければなりません。

そして選択には時間制限がついてるもので、選べなければ自動的に『選ばない』という選択を勝手に選ばれちゃうんですよね。

そこで思うのが最悪の選択だなんてものは結果論にしか過ぎないということ。

あの二人が素直に罪を告白して無事に済むかなんてわかるはずがありません。

ローガンが権力者でなおかつ温厚なのを知っているのは視聴者だけなんですよ。

もしブライアンが権力者なら?親子がブライアンの親戚なら?素直に言った所でおそらく・・・良くて撃ち殺される、最悪の場合ブライアンの性格を考えると拷問されるかもしれません。

もちろん、倫理観から言えば事故とは言え遺体を遺棄するのは良くない選択でしょう。

しかし自らの命がかかった時に倫理観に基づいて動くのが本当に最良の選択なのかって言われるとそんな事はありません。

人は倫理観や国が作った法の為に生きているのではなく、あくまで自らの生命を全うするために生きてるんです。

生物という観点から見ればマーカスのとった一連の行動を『最悪の選択』とは言えないのではないのかとも思うんですよね。

我が子を抱くヴォーンの目には何が映っているのか?

エンドロール直前ではヴォーンが虚ろな目でどこかを見つめています。

彼は何を観ていたのか?あるいは何も見えてないのか?

視聴者の数だけ意見がありそうですよね。

個人的にはヴォーンが観てるのは『選択した結果』なんじゃないかなと思っています、もっと言えばあの選択によって今後引き起こされるかもしれない悲劇。

ヴォーンは終盤でヴォーンはマーカスを撃ち殺す、ローガンとの約束を守るという2つの選択をしました。

それはいつか警察に逮捕されるかもしれない、いつかローガンが我が子と妻を殺しに来るかもしれない、という恐怖に怯える毎日が待ってるという選択の結果を示しているんですよね。

人を自らの手で意思で殺した罪悪感や喪失感もあるでしょうけど、今後ずっとそんな不安抱えながら生きていけるほど人間は強くありません。

そらあんな表情にもなるってもんですよ。

例えるなら借金したのにギャンブルで全部スッて明日からどうしよう(´;ω;`)ってなってる人の気持と言えばわかりやすいですかね?(何だそのたとえ)

ギャンブルと言えばマーク・ウォールバーグ主演の『ザ・ギャンブラー』って映画を思い出します。

あんまり評判良くないけど、めっちゃクズなマーク・ウォールバーグ観れるので個人的には結構好きだったり。

原題calibreに込められた意味とは?

calibreには口径とか力量って意味があるようです。

監督はどんな意味を込めてこのタイトルにしたんでしょうね?

意味もなくタイトルをつけるわけはないので、何かしら意味はあるとは思うんです。

ただ僕の脳みそではどんだけ捻っても答えは出てこないです。。。

なのでこんな意味じゃない?と思う人はコメントで教えていただければ嬉しいです!

まとめ

Netflixオリジナル映画全般に言えるけど、有名な役者さんはあんまりいませんが、この作品では表情の演技だけでゾワゾワさせてくるくらいいい演技をしてます。

個人的にはNetflixの映画の中でも上位に入るくらいいい作品でしたね。

広くお薦めはできないけどマーク・ウォールバーグ好きなら楽しめるよ!

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