[アイス]31 ネタバレ 感想[じゃないよ]
あらすじ
ミュージシャンとしても活躍し、「ハロウィン」「マーダー・ライド・ショー」といったホラー作品でカルト的人気を誇るロブ・ゾンビの7作目の監督作。ハロウィン前夜、5人の男女が何者かに誘拐され、巨大な廃墟に監禁される。扉も窓も全て閉ざされ、逃げ場のない彼らに残された道は、「31」という狂ったゲームを勝ち抜くことだけだった。「ザ・ヘッズ」と呼ばれるピエロの格好をした人殺しの集団を相手に、12時間後に生き残っていたものだけが自由になれるというそのゲームで、5人はバールやナイフ、メリケンサックといった武器を手に、廃墟内を走り回る殺人集団と対峙する。出演はロブ・ゾンビの妻でもあるシェリ・ムーン・ゾンビやマルコム・マクダウェルら。(映画.comより)
予告
50点
退屈極まりないスラッシャーホラー
久しぶりのロブ・ゾンビ作品で結構テンション上がってたんですけど、蓋を開けてみれば平凡も平凡・・・。
こんな作品では何も満たされるものがありません。
僕はロブ・ゾンビの『マーダー・ライド・ショー』と続編の『デビルズ・リジェクト マーダー・ライド・ショー2』は大好きでした。
圧倒的グロとかではないんだけれども音楽家ならではの独特なBGMやアーティストらしい色彩が記憶に残るんですよ、そんでアダムスファミリー並にイカれた家族もすんごく魅力的だったんですよね。
だから今作の『31』は結構楽しみにしていたんですけどね~、何故こうなった。
さてこの映画が微妙な理由を説明する前にいつものストーリー紹介からどうぞ。
ザックリとストーリー
・ハロウィン前夜に5人の男女が突如拉致される
・そして5人は三人の主催者によって開催された「31」というゲームを無理やりやらされる
・ゲームの内容は「12時間生き残れ」というシンプルなものだったが、次々に送り出されるピエロっぽいサイコパスが5人を狙う
・最初は防戦一方だった5人も武器を手にピエロと戦う
・一人また一人と命を落としていく中生き残ったシェリ・ムーン・ゾンビ(役の名前忘れた)がラスボスのピエロ(コッチも名前忘れた)とタイマンをする
・タイマンには負けたものの時間切れとなり、主催者達はメイクを落として日常へとかえる
・一人生き残ったシェリ・ムーン・ゾンビはボロッボロになって歩いていると後ろからラスボスピエロが車で追いかけてきて降りてくる
・今度は負けないと意気込むシェリ・ムーン・ゾンビと物足りなさで殺気ムンムンのラスボスピエロが向かい合いEND
内容がない
(ゲームの目的は最後までわかりません、多分金持ちの道楽)
まあ、そもそもこういったスラッシャーホラーには基本的に内容なんか求めはしません。
ただ映画って種類によっては段階的に観たいものを求めるじゃないですか。
1:過激なグロ描写
2:添える程度のお色気
3:魅力的なキラー
4:魅力的な登場人物
5:秀逸な脚本
予告とかで単純明快なスラッシャーホラーっぽい場合、僕は上から順に期待してその映画を観るんですよね。
とここまで言えばわかりますよね、そうこの映画には1~4がないんです。
そんで1~4がなければ最後の砦である秀逸な脚本に癒やしを求めるじゃないですか。でもその脚本すらもダメダメだったんですよね。
まあ、厳密に言えば2番は終盤にちょこっとあります(凄まじくモロなシーンなのでCGかな?)
そこは良かったんだけれどもそれ以外がね~・・・グロレベルはホラー一年生の人でもみれちゃうくらいだし、そもそもピエロ集団に魅力がないんですよ。
強いて言えば最初のナチ野郎はまあまあ嫌いじゃなかったです、ただそれ以外はなんつーかインパクトにかけてましたね。
アクションの撮り方は最低レベル
(ブレッブレのアクションを撮るくらいならアクションなんてなくていい)
スラッシャー映画の魅力ってどれだけ登場人物が派手に逝くかなんです。
モロに見せたり逆に見せないなどして視聴者の恐怖感をいかに煽れるか?それが監督の手腕にかかっているわけですね。
マーダー・ライド・ショーやデビルズ・リジェクトではそこら辺がうまくて「この一家には心底関わりたくねえ・・・」って思えたんです。
だけども「31」に登場するキラーって基本ナイフでチクチク刺すか棍棒でぶっ叩いてくるだけだし、ホラー映画の代名詞チェーンソーンが登場して心躍ったと思ったら今度は魅せ方が最低だったりとま~ダメダメですよ。
そもそもアクションが全編に渡って結構な頻度であるんだけれども・・・画面がブレッブレで臨場感も緊張感も迫力も皆無。
正直言っちゃうとここ数年観たホラー映画は最低レベルのアクションですね。
ロブゾンビってもっと刺激的で斬新なホラーを撮れる人だったと思うのだけれども、どうしたんだろう。
キャラの魅力は魅せ方さえしっかりしていれば・・・
(メッチャ大物っぽくて魅せてるけどやってることがちゃっちいせいで、かなり見掛け倒しのお人)
狩られる側の5人はヒジョーに空気だけどもキラー側はまあまあです。
最初に出てくるナチ野郎はどっかの団体に刺されてもおかしくないくらい攻め攻めだし、のっぽと小柄な女の子のカップルキラーも良かったです。
チェーンソー兄弟は・・・うーん微妙かな。
ラスボスピエロくんは娼婦との絡みは大物感あっていいけれども、武器がただのナイフだったり、ヤリ方が地味だったり、ヒョロヒョロな体も相まって見掛け倒し感凄かったですね。
でも基本的に全員輝ける素質はあったはずなんですよ。
もっとエグい描写やイッてる感を出せてれば世界観は悪くないんで、良作になれたとおもうんですよね~。
流石にお年的にキツイか?シェリ・ムーン・ゾンビ
(46歳という歳を考えれば十分美魔女なのだが・・・)
ロブ・ゾンビ作品といえばシェリ・ムーン・ゾンビを中心にお話がすすみがちでして、平たく言えばポールとミラ・ジョボビッチ夫妻やイーライ・ロスとロレンツァ夫妻の映画のようなもんです。
まあ、それは別にいいんですけれども流石に美女的な立ち位置で映画をやっていくのはキツくなってきたかなあと感じますね。
今作ではお顔のシワが結構目立ってましたからね~、流石にスラッシャー映画のメインヒロインを演じるのは厳しいかもしれません。
個人的な意見を言わせてもらうのなら・・・シェリ・ムーン・ゾンビは脇役に徹してメインヒロインをピチピチのギャル(死語)にした方が良かったかなあなんて思うのは余計なおせっかいですかね。
まとめ
ホラー映画が苦手な人のロブ・ゾンビ入門編にはいいかもしれません(そんな人いるのだろうか)
まあ、独創的な映像や終盤の主催者達の付き人?っぽい美女たちのアレが丸見えなのは評価できます。
ただそれらのいいところを差し引いても全編見るのが苦痛に感じるくらい微妙な映画でした。
とってもいい映画、ラストはかなりカオスです。
マーダー・ライド・ショーの続編。一家の愛に少し泣ける、少しだけね。
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