神様なんかくそくらえ ネタバレ 感想
あらすじ
ニューヨークを舞台に、ドラッグに溺れる若者たちの救いのない日常を徹底したリアリズムで描き、2014年・第27回東京国際映画祭コンペティション部門で最高賞にあたる東京グランプリと最優秀監督賞を受賞した。ヒロインを演じたアリエル・ホームズの実体験をもとに、アメリカ・インディペンデント映画界の気鋭ジョシュア&ベニー・サフディ兄弟監督が映画化した。マンハッタンのストリートで暮らすドラッグ中毒の少女ハーリーは、同じくジャンキーの青年イリヤのことを深く愛するあまり、イリヤに言われるがままカミソリで手首を切ってしまう。イリヤ役に「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」「アンチヴァイラル」のケイレブ・ランドリー・ジョーンズ。(映画.comより)
予告
35点
ヤク中なんてくそくらえ
のりたまがどーしても観たいって言っていた映画なので観たのですが・・・
すっごく微妙でした。
冒頭の掴みは中々悪くなかったんですよ、最初の5分位までは。
でもそれ以降はひたすらヤク中のリアルな日常を見せつけられてるだけでした。
まあ、主演が実際に体験した日々の映画化なのでリアルなのは当然なんでしょうが、何にも伝わるものがないというか感情移入も出来なければ胸糞悪いとも思わないんですよね。
ようは毒にも薬にもならないって感じです。
ザックリとストーリー紹介
・イリアを心底愛しているハーリーはリストカットするぞ!とイリアに言うが信じてもらえない
・信じてくれないイリアに大して本当にリストカットをしてしまうハーリー
・ビビったイリアはどこかに消え、ハーリーはヤクの売人のマイクと付き合う
・再開したイリアにやっぱりホの字のハーリーはマイクと別れイリアと復縁
・エナジードリンクを盗んではお金に変えてヤクをやるだけの無気力な日々を過ごす
・ある日イリアは1人で廃墟でロウソクをたいて寝るが事故って焼死
・イリアを失い傷心のハーリーは別れたマイクの元に戻りEND
ヤク中の日常
朝から酒、タバコ、ドラッグのオンパレードで自堕落的な生活がハーリー達の日常。
日本人にはまるで現実味がなく、何のためにそんな生活をしているのか?何が楽しいのかは全く理解できないと思います。
多分観た人の99%は一ミリも共感する事が出来ないんじゃないでしょうか。
もっともこういった世界に憧れを抱いている少年少女もいることにはいるんでしょうね。
誠実、真面目、勤勉といったものを蛇蝎の如く嫌い、反社会的な暮らしに一種の憧れを感じるのでしょう。
しかし反社会的な行動に出て得られるものは一時の快楽と満足感だけ、そこから先はひたすら落ち続けるだけの地獄があるのみ。。。
うーん、映画のコンセプトは何となく~くわかるんですよ。
きっとハーリーを演じたアリエル・ホームズの嘘偽りのない真実を描きたいのでしょう。
でもその嘘偽りのない真実はサザエさん家の日常より退屈なんですよね。
偏屈な愛、ドラッグの恐怖、底辺に堕ちていく悲惨さ、どれも中途半端で何一つ伝わってくることはないんです、本当にヤク中の1日を見せつけられてるだけでした。
ハーリーの愛は何だったのか?
僕とのりたまがもっとも楽しみにしてた部分がここです。
「アナタ以外は全部ゴミ」という刺激的な謳い文句は中々そそりますよね。
でも冒頭5分でその期待はぶっ飛びました。
だってリスカして復帰したら売人のハーリーはマイクと付き合ってますからね。
正直え?って思ったし観る気も急下降・・・(のりたまはここでツムツムを起動し始める)
おまいの愛は何だったんじゃい!
浮気してるやないかい!
と色々突っ込みたくなりましたよ。
しまいにはラストでイリアが蒸発したらまたマイクのもとに戻ってるし。
もうねー、アナタ以外はゴミと言うよりもこの映画がごm・・・
音楽と手裏剣はよかった
基本的に何にも褒める所はないな~って思う映画なんですけど、冒頭の音楽と終盤らへんで挟まれる音楽は印象的で悪くなかったです。
あと何と言っても手裏剣。
マイクがハーリーの事をないがしろにしてる超絶クズ男のイリアをボッコボコにしてやんよ~ってバトルんですよ。
そんでイリアは見事ケンカに勝利するわけですが、イリアの手作り手裏剣を手のひらに食らってギャーギャー喚くシーンは腹抱えて笑いました。
しかもハーリーが救急車を呼ぼうとするし・・・
いや、手のひらに刃物刺さったくらいで救急車は必要ないでしょ!って。
一連の流れがなんかドリフみたいだったんですよね。
一体あの手裏剣のシーンは笑わそうとしてるのか、本気なのかわからなくて本当にシュールでしたよ。
リアル故に物足りない
(こーいうシーンはリアルではあるものの・・・)
僕達がこういう映画に求めるのって振り切った人間なんですよね。
こう言っちゃなんだけど映画に出てくる人達って何処にでもいそうなレベルなんですよね。
そりゃイリアは最低最悪の男だし、ハーリーもただのヤク中のメンヘラで周りを囲んでる奴らもろくなのがいない。
でもただそれだけ、その先がないんです。
ただのチンピラや悪い奴らって、映像の中でならいくらでも見れるじゃないですか。
そんなものを今更見せつけられても「まあいるよね」で終わっちゃうんですよね。
求めてるのは「こいつぁ、マジモンのクソ野郎だぜ・・・」って思うような突き抜けた存在なんです。
そういった突き抜けた存在がいてこそエンタメは成り立つのではないでしょうか。
まあ、人生の一端のリアルを見せる映画なんだい!って言われちゃえばそこまでなんですけどね。
まとめ
僕はハッキリ言って退屈な映画でした、のりたまはツムツムしてました。
もちろん人によっては物凄く感銘を受けるかもしれません。
でも「レクイエム・フォー・ドリーム」のようなのを期待すると間違いなくガッカリするでしょうね~。
主役のアリエル・ホームズは美人だし、それなりにインパクトはあったので彼女の他の映画も観てみたいなとは思いますね。
あ、そういえばこの映画はのりたまが観たいと言ってたんですよね。
話を聞いてみましょうか。
とまーこんな感じでした、以上!
ドラッグと言えばこの映画。
印象的な音楽とズッシリと重いストーリーが素晴らしい、生涯で一度は観るべきだと思う映画です。
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