ザ・スリル ネタバレ感想 

ザ・スリル [DVD]

あらすじ

簡単な指示に従うだけで報酬がもらえるゲームに挑んだ男たちが究極の選択を突きつけられる姿を描き、サウス・バイ・サウスウエスト映画祭で観客賞を受賞したサスペンススリラー。妻と幼い子どもを抱える身でありながら仕事を解雇され、家賃滞納で立ち退き勧告まで受けてしまったクレイグ。絶望に打ちひしがれてバーを訪れた彼は、そこで幼なじみのビンスと再会する。やがて2人は、偶然出会った謎の金持ち夫婦から、あるゲームに誘われる。それは、夫婦が提案した簡単な内容を実行するだけで報酬がもらえるというものだった。金に困っていたクレイグは喜んで誘いに乗るが、ゲームの内容は次第にエスカレートしていき……。主演は「コンプライアンス 服従の心理」のパット・ヒーリー。(映画.comより)

予告

80点

安っぽいパッケージに騙されてはいけない

パッケジージだけ見たら間違いなく「ソウ」のパチもんか何かと思うだろうけど、観てみると中々の掘り出し物でした。

多少「ソウ」っぽい部分がなくはないけど、決してただのパチもんではなく非常によく練られたストーリー展開をしています。

ちなみに内容はどちらかって言えば「レベル・サーティーン」によく似ています。

ミッション形式の報酬とかミッションの内容がいくつか共通するものがあるんですよね。

その内容は後々に・・・

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人物描写やストーリー進行が丁寧

この手の映画って大体脈絡がなかったり、危険に身を晒す条件付けが弱かったりするんだけどこの映画はそこが凄く丁寧。

まず主人公がお金に困って余裕がなくなっているのが上手く描かれている。

例えば冒頭のガソリン代のくだりなんかは本当にさり気ない演出だけど、生活に余裕のない切羽詰まった感じがよく出ていた。

しかも奥さんと昇給をねだる話をしてたら昇給どころか首が飛んだ上に立ち退き勧告まできている。

見事なまでの泣きっ面に蜂状態で嫌でも感情移入しちゃうんだよね(;´Д`)

やさぐれ気味にバーに行ったら昔の悪友と偶然会うんだけど、どうやら彼もヤクザまがいな事で生計を立てておりあんまり良い人生をおくれないようだ。

こうして「真面目に生きているけど金のない男」と「不真面目で金に目がない男」が何の因果か出会ってしまった。

正反対みたいな性格だけど、「金がほしい」という一点においてはよくシンクロしている。

そんな二人は酒場でおかしな夫婦と出会う。

ゲームの進行が絶妙

この夫婦はどうやらかなりの資産家のようで、金にモノをいわせては二人にその場その場でお題をだしてクリアしたら報酬を与えて楽しむ。

主人公も悪友もお金に困ってるので、ついつい話に乗っちゃうんだよね。

しかも1ゲーム1報酬みたいなスタイルなんだけど、ゲームの難易度とかその上げ方が絶妙で本当に上手いんだ。

ビールの一気飲みとか女のケツ引っ叩いてこいとかしょーもないレベルのものから、隣んちにう◯こしてこいとか小指切り落とせとかキワッキワなものに実にゆっくりとレベルアップしていく。

階段を一段一段登るようにじっくりと時間をかけてるから、シラフなら絶対やらないようなぶっ飛んだお題も頭に血が上ってあとに引けなくなってしまっている。

しかも上にチラッと書いたようにそのお題がまた嫌らしいというか性格が悪いというか・・・

他にも小指を切り落とすってお題は主人公と悪友に逆オークションをさせより安い値段で買った方にお題の挑戦権を与えるんだけど、主人公はトンデモナイ安い値段でお題の挑戦権を獲得してしまい

自分の小指を切り落としてしまう事になる。(しかも切り落とす役は悪友)

それまでに何度もゲームで悪友に辛酸を舐めさせられてるからついムキになっちゃったんだろうね。

こんな感じで人の心理をついて、ついやりたくなったりムキにさせたりするのが上手いんだよねこの夫婦・・・というか主に夫の方だけど。

口が上手いというか金のない人間の心理を操るのに長けている。

おまけにチャラい見た目に反して戦闘力も高いしね。

サラ・パクストンがエロカワイイ

この映画の所謂お色気担当なんだけど・・・

か・な・り期待していいぞ!(ゲスい大人)

見た目は可愛い系の顔でヒラヒラの服装だったり下着丸だしだったりとセクシーショットが多い、あまり喋らないのもミステリアスでより妖しい魅力を放っているのだ。

そんないるだけでも魅力満載の奥さんだが、物語中盤で夫がトンデモナイお題を出す。

「俺の嫁を抱け」

悪友の方は独身なので当然「喜んでやります!むしろタダでもいいからやらせてください!」と必死になるが・・・

このミッションだけは特殊で主人公のみ参加券を与えられている。

奥さんラブな主人公は不貞を嫌がるが・・・興奮した奥さんに無理やり襲われます。

しかも旦那は自分の妻が他の男に抱かれているさまを見て一人でナニを始めちゃう。

この異常空間には流石の悪友もドン引きだったね。

ちなみに演じている女優さんはサラ・パクストンといいます。

最近はめっきり見なくなったけどこの映画ではとっても魅力的なので、気になる兄弟は是非自分の目で見てくれよな(・`ー・´)

ちょっぴり切ない最後

最終的に悪友は自分の愚かさに気づいてやめようとするが・・・その瞬間主人公に躊躇なく撃たれてしまう。

実はこの夫婦最初から二人を殺し合いにまで持っていくようにゲームをしていたようで、どちらが生き残るのか賭けていた。

最後に撃ったのは主人公と悪友それぞれに「あいつを殺れば金をやる」と吹き込んでいたからだ。

つまり主人公はそのお題に見事ノセられてしまっていたってこと。

悪友が自分たちの仲の良い写真見て改心した瞬間だったのが何とも切ない。

金を手に家に帰った主人公は奥さんと子供にドン引かれたところで「ファニーゲーム U.S.A. 」チックにタイトルが出て終了。

まとめ

かなりの掘り出し物でした。

結末はぶっちゃけ早い段階で読めるのでサスペンス要素といったたぐいはないけど、ストーリー進行は上手いし俳優さんたちも迫真の演技で引きこまれます。

色んな意味でドギツイ下ネタが多いので食事前後の鑑賞は絶対に避けましょう。

個人的には映画の内容も良かったんですけどサラ・パクストンが最大の収穫でした。

のりたまもこんな色気のある女性になりたいと言っていました(え?)

 

サラ・パクストンの最後に出演した作品デス。

内容は途中まではいいけど、ラストがイマイチ盛り上がりにかける感じ。

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