サイレントヒル ネタバレ 感想
あらすじ
シリーズ4作目まで製作されている人気ホラーゲームの1作目を完全映画化。赤ん坊の頃に養女としてシャロンを引き取ったローズ夫妻。だが、9歳になったシャロンが「サイレントヒル…」と呻き声を発するようになる。ローズはアメリカ・ウエストバージニア州にサイレントヒルという街があることを探り当て、シャロンと共にそこを訪れるが、街はすでに廃墟と化していた……。監督は「ジェヴォーダンの獣」のクリストフ・ガンズ。(映画.comより)
予告
100点
ゲーム原作映画の最高峰
個人的に大好きな映画です。
それまでのゲーム原作の映画ってバイオハザードくらいしかヒット作がなく、劇場に足を運ぶ=ガッカリするのは覚悟済みなのだけどこの映画そんな常識を吹き飛ばしてくれました。
原作ゲームへの愛がたっぷり
ゲームのサイレントヒルと出会ったのは確か高校生くらいの時だったろうか、それまで怖いゲームなんてあるわきゃないと思っていただけに衝撃でした。
モンスターの造型や裏世界への入り方、そして特に音楽が怖い。
焦るような不安を煽る音楽は怖いけど癖になってまた聴きたくなる。
そして何より濃厚で息も詰まりそうなおもぐるしいストーリーがプレイヤーをサイレントヒルの世界に引き込んでくれる。
クリストフ・ガンズ監督は見事なまでにその世界観を再現した上に名曲と呼ばれる原作の音楽を非常に上手く使っている。
しかもストーリーも原作をなぞるだけでなく上手い事アレンジしている。
普通原作を改変すると大抵原作好きからは不満が出るがサイレントヒルの改変はとても自然で文句は少ない。
モンスターと裏世界の再現率が凄い
サイレントヒルを代表するモンスターといえば三角様の相性で親しまれているレッドピラミッドシンクとバベルヘッドナースが代表的だろう。
三角頭はこてこてのCGになるのかな~と思いきやバッチリ実写で撮っているので美しい筋肉に躍動感があり大鉈を振り回す姿に重厚感が宿っている。
バブルヘッドナースの奇怪な動きもプロのダンサーを使っているので本当にゲームのような動きをしている(ダンサーって凄い)
ついでにみんな胸が豊満でナイスバディなのも監督はよく分かってらっしゃる。(谷間なくしてバベルヘッドナースは語れない)
そしてサイレントヒルの世界観を代表するのはサイレンの音と共に訪れる裏世界。
その描写が非常に素晴らしい。
壁が剥がれ落ち血と錆と鉄の世界に変化する様は恐ろしくも美しい。
正直ここらへんはゲームすらも超えてるんじゃないの!?と思った。
登場人物はいい感じにオリジナルと原作がミックス
ストーリー的にはゲームの1作目を主軸にしているけど主役が夫婦と結構大きくアレンジされている。
メインは妻のローズ(ラダ・ミッチェル)でがサイレントヒルに消えていった娘のシャロン(ジョデル・フェルランド)を探してモンスターと戦い裏世界を奔走する。
夫のクリストファー(ショーン・ビーン)は現実の世界でサイレントヒルの真相を探る役割だ。
この改変は良かった。
やっぱり実写でモンスター相手にヒィヒィ言うのが野郎ではちょっと絵的にマズイ。
かといって鉄パイプを手に無双するのも違う。
となれば逃げ惑いつつも娘の為に命をかける女性を選択したのはナイスな判断だ。
でもそれだけだとサイレントヒルの名を借りた別物なのでファンサービスの為にもちゃんとゲームリスペクトキャラクターも用意している、原作での頼もしい女性警察官のシビル・ベネット(ローリー・ホールデン)だ。
原作より多少老けて髪は短くなったもののローズ夫妻に比べれば非常に原作ライクなデキ。
シビルなんだけど彼女はゲームの原作では分岐で生き死にが決まるが、死んでしまうのが正史扱いな上に映画でも悲惨な死を遂げる本当に可愛そうな人だ。
元々サイレントヒルの主役って見た目が量産型外国人で個性がないってのもあるけどね。
見た目に個性がないというと語弊があるけど用は自然に物語りに入り込めるようあまりゲームらしくならないように作られている。
ちょい役ではあるけど看護婦のリサもかなり再現度が高い!
ストーリーは原作とはまた別の方向性
1作目がベースにはなってるが、その主軸は全く違う。
娘の為に奔走する親というのは同じだが、後半からは全く違う展開になる。
原作は色々あって主人公が邪神と戦うファンタジー展開だが、映画は爽快感抜群のリベンジホラーだ。
地獄の苦しみを味わったシャロンと無残な最期を遂げてしまったシビル。
その元凶は終盤に出てくるクリスタベラ(アリス・クリーグ)引きいる教会の集団だ。
こいつ等はらわた煮えくり返るほど嫌なヤツらなものだから教会でのダークシャロンの大暴れ具合はイイゾイイゾーと笑顔が止まらなかったね( ゚∀゚)
そして復讐の果てに待っているものは絶望とも幸せともいえない切ない最後。
ローズとダリア二人の母親の気持ちや分離前のシャロンの気持ちを考えると「子にとって母親は神と同じ」という言葉がとても感慨深くなる。
まとめ
文句なしにゲームの世界観や濃厚なストーリーを生かした傑作です。
グロシーンもあるにはあるけど気持ち悪いグロではなくどこか物悲しいくて儚くて綺麗な感じ。
ただシビルが理不尽すぎる断罪をうけるシーンは結構トラウマものかもしれない。
焼かれていく様だけでなく、今わの際に発したシビルの「ママ・・・」の台詞が何とも切ない。
まあ、それだけにクリスタベラ達教会組への復讐シーンが燃えるわけでもあるんですけどね。
続編も観たんですけどこれじゃない感が凄かったので記憶の彼方に封じ込めようかと思います、まあ監督代わってるから嫌な予感はしたんですけどね。
モンスターの由来やストーリーで語られることのない考察も非常に面白くて興味が引き立てられるので是非色々なサイトで見てみてください。
お勧めです( ・`д・´)
和製ホラーゲームはバイオしかプレイ経験のない自分が劇場で見終えた瞬間、ゲーム原作映画では一番の出来だ!と思った怪作です。
あれから十年、同じことを言い続けてますが、未だに原作はプレイしてません…
二作目も観ましたが普通に微妙だったので、やはり原作と切り離しても映画としての出来が秀逸なのだと思います。
救いと切なさの入り混じったラストから曲・映像共に最高なエンドロールになだれ込む流れが癖になって何回も観直してしまいます。
原作未プレイでもここまで楽しめるパワーを持った映画なので知ってる人には堪らないんでしょうね。
一通りサイトを拝見しましたがゆでたまさんとは気が合いそうな感じです。(ランボー4や第9地区みたいな映画が理想的ですよね)
あとは適度なシニカルさも好みで、ロボコップやスターシップ・トゥルーパーズなんかのバーホーベン作品はドストライクなんですが、ゆでたまさんは如何でしょうか?
サイレントヒルは僕もゲーム原作の中では文句無しに一番の出来ですね。
ゲームは散々言われてると思うんですが2がブッチギリでお勧めです!
ゲームとしては正直微妙なんで動画でストーリー追っかけちゃってもいいかもしれません。
映画の2は監督変わっちゃって嫌な予感したけどやっぱり・・・って感じでしたからね~。
原作愛がまるで感じられない作りでしたから。
曲素晴らしいですよね~。
実は原作も名曲揃いなんですけど、映画のラストの映像と曲の余韻もハンパないですよね。
涙がでるわけでもないのに心がキュッと締め付けられる感じがします。
そうですね!僕はほぼ全シリーズ追っかけているので感動はそれはもうたまらなかったですよ~。
映画の初代サイレントヒルは原作を改変してる部分もあるんですけどそこがまた絶妙に良い改変なんですよね~。
なんと!!?ビックリするくらいに気が合いますね(仰るとおりランボー4や第9地区系統の映画は大大大好物です)
バーホーベンとかどストライクもいいとこです。
ロボコップ、スターシップ・トゥルーパーズはもう何度観たことか・・・
後は定番のシュワちゃんのトータル・リコールも好きです(インビジビルも地味に好き)
バーホーベン監督のシニカルさわかります!
絶妙なグロさとバーホーベン監督にしか出せないであろう独特の世界観はこみ上げてくるものがありますね!