マジック・マネー ネタバレ感想
80点
魔法のポットを手にした夫婦のファンタジックコメディ。
若くして結婚したはいいが安月給のジョンとどこにも雇ってもらえないアリスは達はとにかくお金に困っていた。
そんなある日偶然見つけた骨董屋でおばあさんが大切そうに扱っていたティーポットを魔がさして盗んでしまうアリス。
家に持ち帰った時偶然ポットの近くで火傷したアリスはポットからお金が「沸いてくる」ことを知る。
当然ジョンにも教えるが流石に不気味すぎるポットに腰が引き気味だったが、お金の湧き出るポットに取り付かれたアリスに引っ張られあの手この手で痛みをお金に変えるポットで大金を得ようとしていく。
予告
全く期待してなくて何となくみた映画なんですけど、これがまた結構掘り出し物でした。
まずこのポットの能力にはいくつかのルールが存在する。
1.「痛み」をお金に換えてくれる。
2.「痛み」が強ければ強いほど生み出す金額が大きい。
3.精神的苦痛も適用される。
4.他人の痛みもカウントしてくれる。
5.使えば使うほど効力が弱くなる(同じ痛みは効かないか極端に効力が弱い?)
つまりお金を生み出すの何も自分や身近な人を傷つける必要はない、他人の痛みでもいいわけだ。
なら普通に考えれば格闘技の試合でも観にいけばそれだけでお金を稼ぎ続けられるんだろうけど5番目のルールがそうはさせてくれない。
実際にジョンとアリスも同じ子としてるしね。
そしてこのティーポットの嫌らしい所は最初は軽い痛みでも割と報酬が大きいところだろう。
こういった点を踏まえてみると結構面白いです。
とにかくジョンとアリスはポットの力を使い込んでいき大金持ちになるが調子に乗ってテレビに出た為に、ポットの力を悪用しようとする黒服二人に全財産を持ち去られる。
文字通りに心血注いで稼い途中でポットの生まれやその邪悪さを指摘するリンという中国人に出会い、ポットを破棄するから渡してほしいと現れるが当然アリスは断ってしまう。
だお金を奪われた二人はすっからかんになり尚且つ何度もポットの力を使った為に生半可な痛みではお金を生み出せないため禁断の領域に踏み込んでいく。
最初は精神的ダメージが有効と判明した為、悪口とか浮気話とかでお互いを痛めつけあうんだけどこれが結構痛々しい。
二人とも本当にお似合いで凄く仲よさそうなだけにウッ(´;ω;`)ってなってしまう。
そもそも二人が幸せになる為にポットを使ってるのにこのままでは二人の仲が裂かれてしまう。
傷つけあう事が空しい事に気づくのだけどどうしてもポットの誘惑に勝てないアリスは最悪の手段に出ようとする。
でもジョンはそんな彼女を体を張った説得で食い止める事に成功する。
稼ぐ能力が低くても腕力がなくて黒服を撃退できなくても、愛する人を守るためなら体をはれちゃうジョンは正真正銘良き夫だ!
二人はポットをリンに渡す決意をするが前に住んでいた家の大家のアーサーにポットを盗まれてしまう。
悪魔のポットの危険を伝えにアーサーの元へ向かうが全く聞く耳持たないアーサーとその恋人に諦めかけた時、黒服の二人までポットを奪いにやってきて現場は一触即発状態に。
結局撃ち合いに発展してしまい両者共倒れの中ポットを手にしたジョンとアリスはリンにポットを渡すことに成功する。
海の底に沈める瞬間にも妖しい誘惑をリンに向け放っていたが、確固たる決意を持ったリンは海の底にポットを沈めることに成功する。
いやー、ポテチ片手にゆるーく見る映画かと思ったらぐいぐい引き込まれてみいってしまいました。
まずジョンとアリスが仲が良くてとても相性のいいカップルなんです。
気弱で情けないけどアリスの事を本当に愛しているジョンと度胸はあるけど子供っぽくて後先考えないアリスの二人のドタバタコメディを見てると本当に和みます。
アリスは人の家に勝手に入って物盗むしポットでお金を生み出すためなら手段を選ばないけど、ジュノー・テンプルの可愛らしい演技のお陰で全然嫌に感じないんですよね。
でもそんなアリスでもジョンの事は本当に愛していて彼の為には最終的にはポットを諦めてくれます。
無鉄砲でお金に汚くても命をかけて本気で愛してくれるジョンのような夫がいるからアリスはポットの誘惑に勝てたのでしょうね。
細かいところに色々突っ込みたくならなくもないけど、綺麗に完結していてとても気持ち言いしポットについてリアルならどうする!?と熱く語れるしで見てる最中も見終わった後も楽しめて本当に素敵な映画でした。
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